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小鳥・小動物Q&A

薬の与え方について

Q:薬の与え方(経口投与法)について教えてください。

A:小鳥への飲み薬の与え方には、強制投薬と自由飲水投薬の2 つの方法があります。餌料に混入する方法は、幼鳥の差し餌と強制給餌のとき以外は通常行いません。強制投薬は、沈殿しやすい薬剤の場合および正確な投薬量が要求される薬剤の場合に用いられます。強制投薬をするときの目安は、セキセイインコでは、1 日3 回1 回5 滴程度の水分量になるように調製し、1滴を完全に飲み終わってから又1 滴と、1 滴ずつゆっくり投与します。強制投与は、鳥にとってはかなりストレスになります。飼主様に慣れていない鳥や、保定においてストレスの大きな鳥、便秘気味で飲水制限のできない鳥、ビタミン剤などといった薬用量が厳密でない薬剤の場合には、自由飲水投薬を行うのが一般的です。

サプリメントの与え方
サプリメントの入っている水の量(与える量)は、サプリメントが無駄にならず、かつ小鳥が飲みにくくない飲水量にします。
・ 小型・中型の鳥では 15~30mL、
・ 大型インコ・オームでは 80~100 mL ぐらいが目安となります。

※ 注意事項として、飲水過多の患鳥に関しては、ふん便と共に出る水分量を観察しながら飲水量を調節します。飲水量の調節は、容器を1 日に数回出し入れすることで行います。また、サプリメントを入れた飲水は毎朝取り替え、夜中は飲水を入れておかないように気を付けてください。
※ 小鳥は薬の味に対しては鈍感で、どんな苦い薬でもだいたい受けつけます。まれに、においのきつい薬剤や赤い色の薬剤を嫌う場合があります。その場合は、容器の色や餌に混ぜるなど工夫してみてください。

・ その他の小動物
ボトルタイプの飲水容器で、飲水に混ぜて与えてください。

 参考

動物種 摂水量(mL) 摂餌量(g/日) 糞便量(g/日) 尿量(mL)
マウス 4~7/日 2.8~7.0 1.4~2.8 1~3/日
ラット 20~45/日 9.8~18.7 7.1~14.2 10~15/日
モルモット 85~150/日 14.2~28.4 21.2~85.0 15~75/日
ウサギ 60~140/日 28.4~85.1 14.2~56.7 40~100/日
ハムスター
(ゴールデン)
15~20/日 10~15 - -

摂餌量は、固形飼料として計算 <引用文献 田嶋嘉雄(1972)実験動物学各論、朝倉書店>